髪の柔軟緩和【ヘアストレッチ】| リトル・サイエンティスト

ヘアストレッチとは?
簡単に言うと髪の歪みを一時的に整える前処理法です。
ヘアストレッチをすると髪はどうなるの?
・ツヤや手触りが良くなります。
・ハネやうねりが抑えられます。
・まとまりやすくなります。
・ナチュラルなボリューム感を残しつつ、落ち着きがでます。
・トリートメントや薬剤の浸透ムラが均等になりやすくなります。
※ただし、効果には個人差がありますので、あらかじめご了承ください。
こんな髪にマッチしてます
①うねりがある髪
②髪が乾くとクセが強めになる髪
③ストレートするまでもないけど、ちょっとうねりやボリュームを抑えたい髪
④柔らかく改善したい髪(太くて硬い髪)
手順はシンプルに!
・浸透促進原液(1):neoミスト(4) を塗布
コームスルーして揉み込む。
・チェンジリンス
シャンプーボウルにお湯をためて、髪全体になじませるようにかけ流す。その後しっかりとタオルドライ。
・80% ドライ
表面は乾いているけど、髪の芯は湿っているのが目安。
・アイロンを1~2スルー
160~180℃が基本。アイロンで引っ張って伸ばすのではなく、アイロンは強く挟まずに、ゆっくりと熱をかけていく。
ヘアストレッチのコアとなる部分は以上です。これに、通常行う施術(前・中間・後処理含む)を組み合わせます。

ボリュームコントロール(髪質改善)メニュー施術例
ここでヘアストレッチを活用した施術例をご紹介します。
クセや加齢によるうねりが気になるけど縮毛矯正まではしたくない… そんな「ちょっとジャマなクセやうねり」を程よく抑える「ボリュームコントロールメニュー」です。
①シャンプー
トイトイトーイシャンプーがオススメです。PPT・CMCなどの補修成分が含まれているので、この後の工程がしやすくなるようにベースを整えてくれます。
②タオルドライ
この後の処理剤を効かせるために、しっかりとタオルドライします。
③浸促ミスト5倍塗布
『浸透促進原液(1):neoミスト(4)』をスプレイヤーやフォーマーなどで塗布します。ムラにならないようにコームスルーして、よく揉み込みます。できるだけ余分な水分は取り除きましょう。
④3種ミスト5倍塗布
ダメージが気になる場合は『3種混合原液(1):neoミスト(4)』をフォーマー等で塗布します。これもよく揉み込んで余分な水分を取ります。
⑤特トリを毛先に塗布
ダメージが高い毛先には特トリを少量塗布して保護しましょう。毛先10㎝ぐらいが目安です。これもよく揉み込みます。
⑥チェンジリンス
シャンプーボウルにお湯をためて、髪全体になじませるようにかけ流します。その後、しっかりとタオルドライします。
⑦プレドライ
80%程度、乾かします。表面は乾いているけど、髪の芯は湿っているのが目安です。
⑧ストレートアイロン
160~180℃で1~2スルーします。アイロンで引っ張って伸ばすのではなく、強く挟まずに、ゆっくりと熱をかけていきます。
⑨1剤塗布
ヘアストレッチをした部分にソニルCA-S/Hを塗布します。
ソニルCA-S
加齢毛、細毛、軟毛、ダメージ毛
ソニルCA-H
太毛、硬毛、健康毛、撥水毛
髪質に合わせて、ソニルCA-S(1):CA-H(1)や、ソニルCA-S(1):CA-H(2)のように混合を調整してください。
⑩放置・水洗
塗布して5~7分放置します。その後、よく水洗して水気をきります。
⑪中間処理
ヘマヘマ10倍希釈をアプリケーターで塗布して馴染ませます。同様にキトキト10倍希釈を塗布し、必要に応じてチェンジリンスします。
⑫2剤塗布
ソニルCAを塗布したところにリケラ アンカークリームを塗布。5分ほど放置します。
⑬水洗
しっかりと水洗します。
⑭ヘアデトックス
ヘマヘマ10倍希釈を塗布し、シャンプーボウルにお湯をためて髪全体になじませるようにかけ流してチェンジリンスします。次に、キトキト10倍希釈を塗布して同様にチェンジリンスします。
⑮トリートメント塗布
リケラエマルジョンなどのトリートメントを塗布して全体になじませてから水洗します。
メカニズム
(1)ヘアストレッチでは、まず「浸透促進原液(1):neoミスト(4)」を塗布します。
これに含まれる尿素などによって、毛髪中の水素結合、イオン結合、疎水結合を緩めます。
さらにナノ化CMCや結晶性高分子ケラチンPPTを毛髪内部に浸透させて整えます。
(2)次にアイロン処理を行いますが、このアイロンの熱によって髪内部の分子運動が活発になるため、水やアルカリなどが届きにくい「毛髪深部」にある水素結合、イオン結合、疎水結合も緩めます。
(3)また、浸透促進原液に含まれる尿素の働きによって、毛髪内部の水分量が増加します。
このような状態の毛髪組織はガラス転移点が下がるため、熱による髪の結晶構造の歪みを容易に修正することができます。
その状態から水分が蒸発していくことで、毛髪組織と結晶性高分子ケラチンPPTとが「きれいに整った状態」で疎水結合します。
以上のことからもわかる通り、髪の結晶構造の歪みを整えるのがヘアストレッチのメカニズムであり、そのために尿素、ナノ化CMC、結晶性高分子ケラチンPPT、そして熱をうまく利用しているのです。
さらに、その後でアルカリシステアミン(ソニルCA-S/H)で軽く軟化させることでさらに髪の歪みを整えることができます。

ヘアストレッチQ&A
Q.浸透促進原液をneoミストで希釈するのはなぜですか?
A.尿素だけでなく、ナノ化CMCや結晶性高分子ケラチンPPTを髪内部に補給することで、髪の結晶構造の歪みを整えるため、neoミストで希釈します。
さらに、neoミストには水と油の通り路を作る作用もあるため、尿素やケラチンPPTの浸透を促進する効果も高まります。
また、この後に行うアイロン処理のときに、熱によるタンパク質の癒着をナノ化CMCが防いでくれますので、neoミストで希釈するのがオススメです。
Q.「浸透促進原液(1):neoミスト(4)」を塗布した後のチェンジリンスは必要ですか?
A.毛髪表面に過剰な保湿成分が残っていると、その後のアイロン操作の邪魔になりますので、チェンジリンスをして表面の余分なものを軽く流しましょう。
Q.アイロンではなく、ブローではダメですか?
A.ブローで水分を抜くことはできますが、ケラチンのガラス転移温度まで達しないため、ヘアストレッチの効果が発揮されません。
同様に、160℃未満の低温アイロンでも、ヘアストレッチの効果が弱まります。ですので、160~180℃のアイロンをしましょう。
Q.ソニルCA-S/Hと併せて行うのは何故ですか?
A. ヘアストレッチのみでもその効果はありますが、「うねり」を解消して整えるためには還元の力を少しだけ利用するとより効果的です。
ソニルCA-S/Hは、トリートメントベースのやさしい還元剤クリームですので、扱いやすくてぴったりです。
Q.ソニルCA-S/Hの放置時間が短くないですか?
A.ヘアストレッチとあわせて使うため、強い還元はあまり必要ありません。
5~7分程度の放置でもうねりを抑えることができますし、髪への負担を軽減することにもつながります。